叡智(H)ネットワーク

チーム学校づくり


私たちの目的


私たち「チーム学校づくり」は、岐阜県の中濃地区に、学びの多様化学校併設型の県立夜間中学を開校するため、県や市町村に呼びかけ、実現できるよう活動します。2025年度中に、設立決定がなされることを目指します。

背景

▪️様々な学習者が学べる公立夜間中学の大切さ

全ての人への義務教育の保障は、憲法や教育機会確保法により定められています。文部科学省の方針では、公立夜間中学*を都道府県に少なくとも1校開校するようにとのことです。全国でどんどん開校していますが、岐阜県には、県立も市町村立のいずれもまだありません。

*公立夜間中学とは?
さまざまな理由により、義務教育を十分に受けられなかった方々が学び直す学校です。
1) 中学校を卒業できていない方 (義務教育未修了者)
2) 十分に学べないまま卒業証書を受け取った形式卒業者 (入学希望既卒者)
3) 外国にルーツのある日本語学習者
4) 最近では、現役不登校生の受け皿としても受け入れられつつあります。

→文科省HPの地図を示します。
岐阜県は、最も対応が遅れている都道府県 (白い都道府県)の一つです。

▪️夜間中学の学習者たちの変化 (文科省のデータ)

日本国籍の生徒数が増加しています (左下)。
若年層の生徒数が増えています (右上)。
日本人では、既卒者が再度入学希望されるケースが増えています (右下)。

不登校などにより十分に義務教育を受けられなかった方々が、学び直しされる機会となっているようです。

▪️特に、中学生は大変な時期

小学生の不登校児童も増えていますが、特に、中学時代は、学びづらさ、生きづらさを抱える子どもたちが増加する時期であり、その時期に適切な対応を行う必要があります。そこで、中学校の設立の必要性を県および市町村に呼びかけています。

中学生の5人に1人が不登校または不登校傾向という大変重要な調査結果もあります (カタリバ、2023)。

▪️不登校とひきこもり

1回目にひきこもった年齢は、15歳がもっとも多いです。

▪️不登校と起立性調節障害

起立性調節障害は、立ち上がった時に頭痛、めまい、倦怠感などの症状がでる病気です。朝起きられず、日中も辛いお子様は多いです。不登校の現役中学生のおよそ3分の1が起立性調節障害と言われています。発症年齢は、12歳から急激に増加しています。


岐阜県の現状と課題

現在、県や自治体は、公立夜間中学を必要とする方々の多様なニーズを把握できる体制になく、調査が難しい状況です。県は、どこの市町につくるべきか判断に困っています。多様な学習者の多様なニーズを把握するのが難しいためです。岐阜県のどこの市町村も、現時点では設立するという意思表示をしていません。


▪️アンケート調査の限界 

令和5年の秋、岐阜県教育委員会が県全体で公立夜間中学のニーズアンケート調査をしました。どこの地域に、最も必要とされているかを把握したかったようです。しかし、アンケート調査自体の周知がうまくいかず回答者が少なかったです。

多文化共生の分野には周知がなされた一方、現役不登校生や不登校経験者の受け皿としての公立夜間中学という最近の夜間中学のイメージが弱かったようです。起立性調節障害により不登校になっている方など、夜間中学へのニーズはもっと高いのですが、多様な背景を持つ当事者の皆様の声を集めるアンケート調査の難しさを示すデータです。

▪️学びの多様化学校も4つのみ

不登校の子どもたちの人数は、年々増加をたどる一方です。美濃加茂市は、約200名、関市は、約350人、各務原市は、約500名の小中学校の不登校児童生徒がいます。

しかしながら、現役の不登校の子どもたちが通う学びの多様化学校* (以前は、不登校特例校と呼ばれていました)は、中濃地区や東濃地区にはありません。

*学びの多様化学校とは?
一般の学校よりも登校時刻が遅かったり、授業時間がおよそ7〜8割であったり、柔軟な教育課程の編成が可能な特別な学校です。生徒に対する教師の人数が多いため、多様で手厚くきめ細やかな教育が受けられます。

現在、岐阜県における学びの多様化学校は、以下の4つです。
・西濃学園 (私立)、揖斐郡
・草潤中学校 (市立)、岐阜市、定員46名
・学びの多様化教室「にじ色」(市立)、高山市、定員15名
・特例教室「オンリー1」(町立)、北方町、定員6名

▪️教育支援センター*に通う児童生徒もわずか(岐阜県のデータ)

中学生の利用は、10%未満です。

*教育支援センターとは
市町村の教育委員会などが運営する、公的な機関です。以前は、適応指導教室と呼ばれていました。不登校の児童生徒が学校に登校する代わりに学習や集団生活を送る場所です。学校と連携しながら、学校復帰や社会的な自立をサポートします。

開校場所について

▪️中濃地区で開校したい理由

中濃地区は、フリースクールなどの民間の学び場が特に少なく、不登校児童生徒の学びの選択肢が非常に少ないです。 また、フリースクールに通うには、高い経済的負担 (平均3万以上)や送迎の負担などもかかります。どこの学び場にもつながれず、義務教育の保障がなされていない子どもたちが多数います。 

さらに、美濃加茂市や可児市では、外国にルーツのある人がおよそ10%であり、日本語習得に課題のある子どもたちが多いです。中学校卒業程度認定試験の合格率が低く、高校に進学したくてもできない子どもたちも多いです。(可児市の多文化共生センターフレビアの各務氏談)

以下のデータでも、岐阜県は全国で9番目です。

▪️美濃加茂市が理想的である理由

最有力候補は、美濃加茂市の美濃太田駅付近です。
1) 美濃加茂市は、中濃地区の真ん中に位置し、近隣からのアクセスが良いです。

2)多文化共生の視点、インクルーシブ教育の視点から、美濃加茂市は、全国の中でもモデル校となれる夜間中学がつくれる人口構成となっています。

3) 中濃地区、東濃地区に学びの多様化学校がないことから、現役不登校生も通える学びの多様化学校併設型がベストであると考えます。

4) 美濃加茂市の児童数は過去20年間で約9%増加しています (2024年、3543人)。増加率では美濃加茂がトップです。(岐阜新聞デジタル、2025.1.27)

5) 美濃太田駅前のシティホテル美濃加茂を学校として活用する案があります。


美濃加茂市から1時間以内で通える入学候補者の合計は、岐阜市の2倍程度になります (2020年、国勢調査のデータ)。


▪️参考モデル:三重県立夜間中学四葉ヶ咲中学校

三重県にならって、学びの多様化学校併設型の県立夜間中学の開校を目指します。


三重県立夜間中学の時間割です (HPより引用)
教師は、昼間部も夜間部も担当するため、学習面でも経済面でも効率が良いです。

夜間中学や学びの多様化学校で学びたい方々とつながり、県や市町村に、この地域における新しいタイプの県立夜間中学の必要性を強く訴えていきます。

私たちの理念

🔷ビジョン(目指す姿) 

全ての人が尊重され、いろいろな経験をもつ人々が協力しあう社会。

誰もが学び場につながり、安心して、自分らしく、豊かに学び続けられる社会。

🔷ミッション(私たちの使命)

さまざまな人生や学び方を尊重し、声をあげにくい当事者によりそい、 学びの機会が限られている人々の声を市や県に届け、公教育の改革に貢献します。

🔷方法

 夜間中学や学びの多様化学校、特別支援教育の現場とつながり、共に新しい学びのかたちを育んでいきます。 探究学習を軸に、講座開催やコミュニティづくりを行い、実践と対話を重ねながら、現場で生まれる声をすくい上げ、行政にも届けていきます。 

🔷行動指針 

◯信頼を築くことから始めよう。 
◯どんなときも対話を大切にしよう。 
◯チャレンジを、面白がろう。楽しもう。

◯いろいろなことに興味をもとう。